自分支援機構

10年後には黒歴史

『「国語」ってなんだろう』(清水書院)を読んだ

 ブクログの転載記事です。悪しからず。今回読んだのは下記の本です。

安田敏朗著『「国語」ってなんだろう』(清水書院、2020)
 2022年から高等学校の教育課程において「歴史総合」という科目が教えられるようになります。本書はそうした転機において歴史を見つめなおすことを目的に企画された「歴史総合パートナーズ」というシリーズのうちの一冊です。
 本書では、日本が近代化・現代化を推し進めるにあたり「国語」を作り出してきた過程が説明されています。著者は言語を統一することの利便性は多少認めながらも、言語を統一して強制する帝国主義的なやり方と「国語」教育と国民主義的な考えを同一視する考え方を批判的に記述しています。(特に高校生にとっては)これまで身に着けてきた「国語」を相対的に批判的に見る目を養うことができる非常に啓蒙的な本だと感じました。