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10年後には黒歴史

『電験三種合格一直線 理論』(オーム社)を読んだ。

ngskshsh.hatenablog.com
 前の記事↑にも書いた通り、来年の夏に電験三種を受けることにしたので先走りすぎだとは思いますが参考書を読み始めました。10月の上旬は家庭の事情とかで色々と忙しかったのでタイムラグが生じているのですが、とりあえず一冊参考書を読んだので記事にしておきます。私が選んだのは「電験三種合格一直線」なるシリーズの参考書*1で、書店で見かけたときに非常に気に入ったので購入しました。

「合格一直線」シリーズについて

 まだ「理論」しか読んでいないのですが気に入った点を書いておきます。このシリーズでは(多くの電験三種の参考書のように)公式や法則が天下り的に与えられることが少なく、ほとんどの内容が基本的な物理学の法則から導出される形で書かれています。なので、他の本のように
「この式はどこから出てきたんだ?理論から導けるのか?あるいは実験的に導いたのか?何らかの近似は入れたのか?」
みたいな悩みが噴出することがほぼありません。要するに、大学の教科書・専門書を読むときと同じように読むことができるわけです*2。理論的な内容をきっちり説明しているだけではなく演習問題も豊富で、資格試験の対策書としての役割もばっちりです。
 もちろんこの本の欠点というのもあって、簡単に言うと量が多すぎるし難易度が高すぎることです。電験三種の範囲はかなり広いので、それだけの内容をきっちり勉強しようと思ったら分量が膨大なものになります。理論に関しては過去問も数年分解いたからわかるのですが、はっきり言って電験三種のレベルを超えている内容や問題もかなり掲載されています。その結果、この本はB5(変形)サイズ・二段組みで数百ページあります(しかもそれが4冊)。直前期に焦って読む本ではないでしょう*3。また、各種公式・法則をきちんと導出するということはそれだけ数学や物理の能力が要求されるということなので、数学や物理が苦手だという人が読むのは困難だと思われます。
 まあそういった特殊な本なので必ずしも万人におすすめできる本ではないのですが、私みたく「理系なので多少の数学や物理はわかるが、電気の知識はあまりない」という人にはおすすめです。これ1冊で専門書を数冊読んだような気分になれます。

「理論」の巻*4の感想

菅原秀雄著『電験三種合格一直線 理論』(オーム社

 今回読んだのは「理論」です。まあ言いたいことはすでにだいたい言い終わってるのですが、最後に一応この巻を読んだ感想をざっくりと書いておきます。
 まず、全体的に記述がわかりやすいです。資格試験の参考書にはありがちな、わかりやすく要点や結果だけを説明しようとして結果として何も説明できていないタイプの本ではありません。ちゃんとした専門書には及ばないにせよ、それに近いようなテンションで純粋に「電磁気学」やら「電気回路」の内容を説明してくれます。また、例題・練習問題・章末問題も豊富(というか過剰)で、実際に問題を解いてみるという試験対策もばっちりです*5
 ただし、これらの長所はそのまま裏返すと欠点にもなります。説明がきっちりしているということは、それをある程度ちゃんと読まなければ理解できないということですし、演習問題の過剰さも、どれが重要な問題かわからないので焦点がボケます。そもそも、全体的に分量が過剰なので電験三種に受かるというだけなら不必要な内容も結構多そうです。実際、私にとっても未知の内容が多い他の巻をこれほど余裕かまして読める自信はないです。あと、これは欠点かどうか微妙なのですが、電磁気学や磁気回路(磁性体)関連の物理学的な記述に関しては正直ちょっと微妙かなと思う部分もありました。ですが、これは単に物理系の私から見た視点と電気系(だと思われる)の著者から見た視点の違いというだけかもしれません。

最後に

 一週間くらいに分けて、毎日空き時間でちょっとずつ書いていたらなんだか妙に長いうえに同じことが何度も書いてある記事になってしまったので全部読む人はいないと思いますが、とりあえず少しは「合格一直線」の宣伝になったかと思います。正直いつまで入手可能な本なのかはわかりませんが、この記事によって数冊くらいは売れてくれたらいいなと思いました。

*1:今年の5月くらいまでに全部本屋の店頭で買ったのですが、最近は店頭でもほとんど見かけずどうも絶版しているのではないかという気がします。いちおうAmazonには新品が並んでいますが、今後再び入手が容易になるかどうかは不明です。単にあまり売れていないから書店に並んでいないだけかもしれません。

*2:これはわかりにくいという意味ではありません。難しい部分はあるにせよ、順を追ってきっちり読めば理解できるという意味です。

*3:なお、私は馬鹿なので今年はこれ4冊を直前期に読む予定でした。

*4:巻という呼び方が正しいのかどうかわからないけれど便宜上そう書いておきます。

*5:過去問をまだ少ししか解いていないので、試験にどれくらい即した問題なのかはよくわかりません。