自分支援機構

10年後には黒歴史

放送大学(情報コース)に入学した

 こんにちは。支援機構です。放送大学に入学しました。今回は、主に入った理由や入ってやりたいことと、最初の学期に履修した授業についてのことを多少書いていきたいと思います。

放送大学に入学して

 私はこの度、2020年の下期から放送大学の(教養学部)情報コースに入学しました。院卒が今更何をやっているんだか。この関係のことをツイートしていたらやたら反響があって(当アカウント比)びっくりしました。そうですよね。通信制の大学の学生なんてSNSでコミュニケーション取るしかないですよね。昨今では各都道府県にある学習センターに行くのもためらわれるご時世ですしね…………。まあとにかく、情報コースの各位はよろしくお願いしますね。放送大学ってのがどういう大学で、どういう制度で、どうやったら入学できるのかということについては割愛しますが、少なくとも私に関してはインターネットで出願して大学院の卒業証明書を送り付けたら普通に入学できました。前に大学に入学した時にはあんなに苦労したのに今回は書類一枚なんだな。ははっ。
 身もふたもないことを言ってしまうと、放送大学に入学したのは学生の身分が欲しかったからです。学割が効くものを買うときや、インターネットで論文を読むときや、奨学金をごにょごにょするときなど、学生の身分を持っているのは非常に便利です。それだけであれば別にどのような通信制の学校に行ってもよかったのですが、その中でも放送大学を選んだのは情報系のコースがあってなおかつそれ以外の科目の選択肢も非常に広いからです。それほど本腰を入れて勉強する気もないですが、せっかく学ぶのであれば幅広く好き勝手にやりたいわけです。ざっと調べた感想ではありますが人文社会系の科目の揃い方は圧巻で、これ情報コースよりもっと文系っぽいコースで入ったほうが楽しかったかもしれないなとさえ感じます。
 気軽に入ったとはいえ入学金に授業料も払っているので、なるべく得られるものは得られるようにしていきたいと思います。授業を受けるというのはもちろんですが、それ以外に今のところ利用しようと思っているのは論文を読める環境や図書館の蔵書、契約している電子書籍、学生としての身分などです。いずれも大学生であることの特権とでもいうべき非常に強力な環境で、私が大学を卒業した後に失ってかなり残念に感じた権利でもあります。今のところどの程度の"福利厚生"が得られるのか全貌を把握してはいませんが、なるべく得ていこうと思います。

最初の学期に履修した授業

 最初の学期に履修したのは以下の5つの授業です。

  1. 漢文の読み方(’19)
  2. 化学反応論-分子の変化と機能(’17)
  3. 量子化学(’19)
  4. 韓国語Ⅰ(’20)
  5. 場と時間空間の物理(’20)

全て放送の授業で、面接授業はないです。このご時世だからあまり面接授業に行くのもアレだし、仮に履修していたとしても特定されるのが怖いので履修後に公開すると思います。
 情報コースなのに情報の授業一つも取ってないのは試験日程の都合です。平日に試験やるの社会人の学生を排除しているようなもんでしょ、とは思うもののあまり無理は言えないですよね。まあ仕方ないです。別に卒業を急いでいるわけではないので適度に気楽にやっていきます。
 さておき、私は学部と修士で物理を専攻していた系サラリーマンであり、物理や数学やそれに近いような分野の授業であれば過去問などを見ることによってその科目の難易度を判別することができると考えています。自分に対する過大評価なのかもしれませんが。そういうわけで物理と数学の科目の過去問をちょくちょく確認しているのですが、正直な感想を率直に包み隠さず言わせてもらうと問題が簡単すぎます*1放送大学で理系の分野を扱うのは「自然と環境コース」というコースですが、とはいえ学部はあくまで教養学部であり、理学部や工学部でないということも加味しなければならないことは十分承知ですし、他のコースの人が履修することも考えてのこととは思いますが、それにしてもヌルすぎる。私が学生時代に必死こいて取得した数学や物理の単位は何だったのかと少し感じなくもないです。まあ僻みです。
 文句はこれくらいにして、履修した各授業のテキストをざっと眺めた感想を少し書いておきます。

漢文の読み方

 かなり勉強になりそうな授業(テキスト)です。高校漢文でやるような句法という切り口ではなくて、文の構造や文法的な要素や用法に着目した文法的解説がなされています。後半は原点購読のパートになっていて、比較的短めと感じるテキストを文法のみならず思想や文化の観点からも詳しく解説しています(まだちゃんと読んでないけど)。ラジオ放送授業であることが少し悲しいですが、今期最も楽しみな授業です。

化学反応論

 化学反応論のテキストです(そのまま)。熱力学(平衡状態の理論)に立脚した化学反応論の一般論を前半で説明して、後半で具体的な各論的な反応の話を扱っているようです(たぶん)。他の物理屋さんの例に漏れず私も平衡を離れたダイナミクスを直視するのが苦手なので、このような化学の理論にも親しんでいきたいものです。

量子化学

 単純に言うと量子力学の化学への応用分野です。個人的なイメージでは、化学で取り扱う様々な現象に対しての考察に分子の軌道(量子力学な電子状態)を用いる分野だと解釈しています。考えているのが分子か固体かという違いはあれ私がかつて専攻していた固体物理とある程度近い分野ではあり、まあある程度分かるだろうと思って履修したのですが、最初の方の前期量子論のふわふわロジックが意外に苦しくテキストを読むのに苦しんでいます。

韓国語I

 韓国語の入門の授業です。あまりにも内容が未知なので何も言えませんが、練習問題が非常に細かく豊富についているのが語学のテキストっぽくて良いなと思いました。IIまで履修したらコンギョを歌います。

場と時間空間の物理

 電磁気学と相対論の授業です。いわゆる特殊相対論は電磁気学(とNewton力学の矛盾)から考えることができる理論であるので一つの授業で扱うのに無理はないと思いますが、いくらなんでも1コマで電磁気学の最初の最初から一般相対論の入りまでやるのは内容を詰めすぎなのではと思います。放送大学の物理の授業、1コマの内容が妙に多い気がしますね(あんまりいっぱい授業があるとコストがかかるということなのでしょうか)。

最後に

 そういうわけで、社会人でありながらモラトリアムをさらに延長する試みを行いました。放送大学生の人はぜひともTwitterをフォローしてくださいね(媚びる)。

*1:自分が受けて高得点が取れるという意味ではないです。